塔書館 第三地下資料室

Story -ヒナの日記帳

さいしょのぺーじ

こんにちは。わたしはヒナです。塔書館の受付をしています。

このノートは、塔書館の管理人である森爺さんからいただいて、日々あったことを書いていけたらいいなぁと思って 日記帳にすることにしました。
表紙にかわいいお花の絵がかいてあって、とても好きな感じで…わたしはこうして日記を書くのが初めてなんですけど、 こんなふうに好きだなって感じるノートに書くのはきっと楽しいだろうなって思うので、これからが楽しみです。

それから、このノートをもらってすぐにイツキくん…ええとイツキくんは背の高い、塔書館の司書さんで、逸鳥の樹の担当の男性なのですが… で、そのイツキくんに会ったので日記をつけるんだ~と言ったら、しおりをくれたんです。
どうやら屋上で雑貨屋さんをしているユウくんからもらったみたいで、イツキくんは使わないってことでわたしにくれたみたいなんですけど… わたしがもらっちゃっていいのかな?
でも、そのしおりがノートにぴったりで、今度イツキくんにもユウくんにも何かお礼をしたいなあって思いました。

ところで、今日はとてもいい天気で、受付をしながらウトウトしてしまいました。
塔書館の利用者さんがいつ来るかもわからないからちゃんとしなきゃいけないのに、こんなに気持ちのいい日は庭園あたりでゆっくりするのも いいだろうなあ…ってぼんやりしちゃうんですよね。
結局ちょっと眠ってしまったみたいで、楓くんが起こしてくれたから助かりました!
楓くんはもう顔見知りだけど、初めての利用者さんがきたりしたら大変でしたから…もっとちゃんとしなきゃだめですね、わたし。
今度から眠くなったら玄関あたりのお花の世話をして、眠気を紛らわせてみようかなって思いました。

それじゃあ今日はこのへんで。
明日もまたいい一日になりますように。

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